「遠回りこそ最短。カントを読み耽りE判定を覆した『哲学』受験論」

田中駿さんの合格体験記田中駿さんの合格体験記

【プロフィール】

  • 氏名:田中 駿(たなか しゅん)

  • 所属:京都大学 法学部 2回生

  • 出身高校:地方公立進学校(野球部所属)

  • 得意科目:数学、英語

  • 苦手科目:国語(特に現代文)


【インタビュー】「凡事徹底」が導いた京大合格。王道を歩き続けた男の受験記

秋の気配が深まる京大キャンパス。法学部の講義棟から出てきた田中駿さんは、いかにも実直そうな好青年だ。野球部で鍛えた体力と精神力を武器に、現役合格を勝ち取った彼。その道のりは、奇をてらうことのない、まさに「王道」の努力の結晶だった。

――田中さんは高校時代、どんな生徒でしたか?

「野球部に所属していて、高3の夏までは部活中心の生活でした。勉強は嫌いではなかったですが、京大なんて雲の上の存在。高2の冬に漠然と『自由な学風』に憧れて志望校にしましたが、当時の模試はD判定。基礎はできているつもりでも、京大レベルの応用問題には歯が立たない状態でした」

――そこから本格的な受験勉強が始まったのですね。特に力を入れた時期は?

「やはり高3の夏休みですね。部活を引退して、一日12時間勉強を自分に課しました。ここでやったのは、徹底的な『基礎の洗い直し』です。焦って難しい問題集に手を出すのではなく、教科書レベルの知識に抜け漏れがないか、青チャート(数学の参考書)や英単語帳をボロボロになるまで繰り返しました。王道すぎて面白みはないですが(笑)、これが一番効いたと思います」

――順調に成績は伸びましたか?

「いえ、それが最大の壁でした。夏の終わりに受けた『京大模試』が散々な結果で…。特に得意だと思っていた数学で完答できた問題がゼロ。自信が粉々に砕かれました。『こんなにやってダメなら、もう無理なんじゃないか』と、一週間くらい勉強が手につかなくなりました」

――その挫折をどう乗り越えたのでしょうか。

「担任の先生の言葉がきっかけでした。『お前は解法を暗記しているだけだ。京大が求めているのは、なぜその解法に至ったかという思考のプロセスだ』と指摘されて、ハッとしたんです。

それからは勉強法を変えました。問題を解く時に、いきなり式を書くのではなく、『なぜこの公式を使うのか』『どういう方針で解き進めるか』を日本語でメモするようにしたんです。最初は時間がかかって焦りましたが、秋以降、記述模試の成績が安定し始めました。採点者に自分の考えを伝える訓練が、京大入試の核心だったんだと気付きましたね」

**――まさに王道のスランプ脱出劇ですね。最後に、受験生へメッセージをお願いします。

「僕は特別な才能があったわけでも、特殊な勉強をしたわけでもありません。ただ、基礎をおろそかにせず、自分の弱点と向き合い続けただけです。京大受験は高い壁ですが、一歩ずつの積み重ねで必ず越えられます。最後まで諦めず、泥臭く頑張ってください」

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